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2014.8.30
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■レジストリに書き込まないソフトはキレイなソフトですか?

 たまに、「このソフトはレジストリへの書き込みを行いませんからご安心下さい」「このソフトはレジストリへ書き込みを行わないキレイなソフトです」という宣伝をしているソフトがあります。これらのソフトは、本当にキレイなのでしょうか?
 ここで、「キレイ」の意味を考えてみましょう。レジストリに書き込まないことにより発生する利点としての「キレイ」とは何でしょうか?
 実はここで気を付けなければならないのは、このヘルプ内でも述べている「レジストリは危険」という思想と混同してはいけないということです。

「レジストリに書き込まないキレイなソフト」=「危険でなく、安全なソフト」



というのは、あまりにも短絡過ぎます。これだと、レジストリに設定を保存しているソフト(メモ帳・ペイント・その他のワープロソフト・表計算ソフト・ゲームなど)はすべて危険であり、使うべきではないということに繋がりかねません。

 では、レジストリに値を書き込まないことによる「キレイ」とは何でしょうか?
 レジストリは、アプリケーションのデータを保持しているわけですから、それなりのメモリ/ディスク容量を消費します。アプリケーションの中には、アンインストール時にレジストリからデータを削除しなかったりするものがあったり、また、ユーザーの中には、面倒くさくてアンインストールしないという人もいるでしょう。自動アンインストール機能を持たないソフトもあります。
 これらのレジストリデータは、使われないゴミとなってしまいます。コンピュータは、そのレジストリがゴミなのかどうかの客観的判断を下せるほど人間的にできていませんから、ゴミはゴミとして保存され続けます。結果として、無駄なメモリ/ディスク容量を消費し、いずれはWindowsの機能低下/機能停止を招きます。これが「キレイでない」状態です。

 どうでしょうか。これは立派な利点になっていますね。
 というわけで、同じ動作をするソフトが2つあり、一方はレジストリを全く使わず、もう一方がレジストリを使っているのに削除方法を準備していないのであれば、当然、レジストリを使わない方のソフトが優れたソフトということになります。

 厳密に言うと、レジストリ値を削除しても、それがそのままメモリ/ディスク容量の消費の抑制にならないこともあります。レジストリもデフラグと同じように最適化が必要です。そこら辺はレジストリクリーナーのお話になってしまいますので、こちらのサイトを参照して下さい。

 さて、そういうことで、レジストリを使わないソフトがキレイだということはわかりました。では、レジストリを使っているソフトはキタナいのでしょうか? 積極的に使わないでおくべきなのでしょうか?
 そういうことにはなりません。世の中には、設定を保存しておかないと本来の役割を果たせないソフトが山ほどあるわけで、そういうソフトに対してレジストリを使うなというのは無理な話です。よって、必要最小限のキー(自分自身の設定が保存されているキーや、動作のためにしかたなく書き換えなければならないキーなど)だけを操作し、アンインストール時にその部分の削除機能を持っているソフトであれば、それはキレイなソフトということになると思います。

 ここで、1つ難しい点があります。世の中には、レジストリデータベースではなく、iniファイルへの保存をしているソフトが存在しているわけで、これはどの程度「キレイ」なのでしょうか?
 マイクロソフトのデザインガイドや、MSDNライブラリ(参考文献です)によれば、iniファイルへの保存は旧形式の保存方法であり、新しいアプリケーションはiniファイルを使うべきではないとしています。また、保存すべき設定情報があるならば、それはレジストリへ保存することが奨励されています。これはなぜでしょう?
 これは、レジストリであれば、確実に値が書き込める保証があるからです。逆に言うと、iniファイルは、確実に値が書き込める保証はありません。現に、Windows 2000の制限されたユーザーでは、Windowsフォルダへの書き込みが禁止されているため、iniファイルをWindowsフォルダに保存しているアプリケーションは異常動作を起こすことになります。また、自分自身のフォルダへiniファイルを保存しているソフトがあった場合も、書き込み禁止されたFDやCD-ROM上での動作ができないことになりますし、HDD上にあったとしても、それが将来的に書き込み可能である保証はありません。
 すなわち、iniファイルへ書き込みを行っているソフトは、使える状態の限定されたソフトであり、その方法を全てのソフトへ要求することはできない、ということです。また、将来的になことを考えれば、iniファイルへ書き込みを行っているソフトは、潜在的なバグを内包していることになります。
 さらに、iniファイルというのは小さなファイルです。Windowsのファイルシステムは、その構成上、小さなファイルがたくさん存在していると、その単純な総容量よりも多くのディスク容量を消費するという欠点がありますから、こういう意味でも、iniファイルを扱うアプリケーションは「キレイでない」ことになります。

 ただし、世の中には、レジストリだけでは解決できず、iniファイルを扱っているソフトもあります。例えば、多数の環境にまたがって、FDにソフトを入れて運用される場合などです。この場合は、iniファイルでないと、やりたいことを実現できないわけですから、iniファイルは必要な存在ということになります。


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