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2014.8.30
INASOFT
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連載(INASOFT45万ヒット記念企画) [10/11]
■窓の杜取材秘話(2001/11/ 3)
トップページでもお知らせしましたとおり、インプレス窓の杜「このソフト 作った人はどんな人?」(http://www.forest.impress.co.jp/article/whocreate.html)の第一号ゲストとして、私、矢吹拓也が紹介されました。今日は、その時の裏話でも書いてみようと思います。
取材の申し込みがあったのは9月10日のこと。その時は、まだ「I MADE IT!」というコーナーに掲載予定でした。その後、数回のメールのやりとりで時間や場所などが決定しまして、実際に取材があったのは9月26日のことでした。取材があるということで、我が家は2週間前から大掃除の臨戦態勢に入っておりました。当日までの間に何とか部屋の中身を直視できるだけの体制を整えたのですが、まだ自分の美的センスが許さない部分と、今日の掃除機かけが残っていましたので、夏休み中としては異例の早起きをしたこの日、4時間かけてあちこちを掃除しまくりました。
取材は自宅で行われることになっていましたから、徒歩10分の最寄り駅まで、2人の記者の方をお出迎えに行きます。待ち合わせの時間は午後1時で、駅に着いたのは12時40分。20分も前に駅に着いてしまいました。やることもないので、ベンチに腰掛けていると、予備校生と思われる女性が3人ほど隣に座ってきまして、真っ昼間から女性特有のお話を繰り広げていました。オイオイ、場所をわきまえろ。
12時45分頃、なんか周りをきょろきょろしている男性が1人がいるなぁとは思ったんですが、僕の聞いている話だと、男性と女性の2人組で取材に来るとの話を聞いていましたから、きっと違うだろいうと言うことで無視。
12時47分頃。突如、その男性から声をかけられました。どうやらその人が窓の杜の記者の方の一人だったようで、早速名刺を受け取りました。学生身分の僕には名刺などありませんでしたので、このときほど切実に名刺を作らねば…と思ったことはありません(まぁ、こういうあわてぶりから、「ひとこと」のコーナーのにあるような失態をしてしまったわけですが…)。
どうやら、もう一人の方は、電車を乗り間違えたとのことで、もうちょっとしたら来るだろうとのことでした、7分ほど待ってようやく到着。でも、待ち合わせ時間は午後1時で、今は12時55分でしたから、まだまだ時間までには余裕はありましたけど。
それから、疑似シリーズで商標違反があった話とか、DOS/V POWER REPORT でお世話になった方の話とかをしながら自宅までご案内しました。
自宅について、席に着き、早速取り出されたのが、会議録音用のレコーダと、デジカメ。デジカメは今日のために特別に買ったとのこと(というか、別の取材で壊れたらしい)。記者をやっていると、一日かけて苦労して撮った写真が一気に紛失したり…なんてこともザラらしくて、そのメーカーのことをいくつか聞きましたが、ここではメーカー名については公表せず。
次に、レコーダのセッティング。…と、思ったら、なぜかレコーダの機械が動き出さず…。ちょっと間が空いたので、オフレコ専用に準備しておいた「すっきり!! デフラグものまね事件」の真相について語っておきました。アレのせいで、僕はずいぶんと精神を不安定にさせられましたからね。オフレコなので、ここにも書けませんけど…。
さて、ようやく準備が整いまして、定型質問に移ります。実は、当時はまだ「I Made It!」というコーナーに掲載される予定だったんですが、前回まで担当されていた方が退社されたとのことで、今、目の前にいる方が新しく担当されることになったとのこと。ページ内容そのものも大きくリニューアルするということで、これまでにない定型質問の形を取ることにしたのだそうです。
で、結局その後のやりとりで新コーナー「このソフト 作った人はどんな人?」に載ることが確定したわけで、まぁその内容はこちらをご覧頂ければ分かるとおりです。ここでは、質問への回答以外のことや、掲載されなかった回答などついて、載せていきたいと思います。ちなみに、この質問は、途中に雑談などを挟みながら行われたため、4時間30分かかりました。
1. 普段はどんなことをなさっていますか? 職業、年齢、ソフト制作は専業で行っているかなどをお教え下さい。
まぁ、みなさんご存じの通り、僕は単なる大学生なのですが、夏休み中に取材のことをある先生に話したところ「数学科の宣伝をしてね」と冗談交じりに言われましたので、本当に宣伝しておきました。まぁ、これを見て入学を決意したとしても、多分再来年には僕は卒業しているでしょうから(予定)、会うのは困難かもしれませんよ。
2. オンラインソフト作成は、趣味ですか? このほか趣味があれば、教えて下さい。
まぁ、バリバリの趣味なわけなんですが、僕はこれ以外の趣味ってほとんど持ち合わせていないんですよね。あるとしたら、エ●ゲーにいそしむことくらいですか。
3. 最初に使ったパソコンと、現在使っているパソコンのスペックとOSを教えて下さい。
現在使っている機種について、詳しいことを言い忘れたので、ここに書いておきます。
・CPU:Pentium III
・Memory:512MB
・HDD:30GB
・OS:Microsoft Windows 98 Second Edition
・LAN:メインマシンからADSL回線へ繋ぐためにルータが準備されています。また、旧マシンである NEC PC9821Xs、父の ・ノートパソコン(富士通製)、大学から貸与されているノートパソコン(貸与から3ヶ月で自然故障しやがったので使っていません、東芝製)を繋いでいます。
・サウンドカード:Creative Media Sound Braster Live!
・ビデオカード:GeForce2 MX …だったかな。
・その他:DVD-Drive, CD-R/RW(x40/x20/x10, JustLink付き), ジョイスティック, ジョイパッド 等々…普通に揃っています。
3. パソコン歴とオンラインソフトを作ろうと思ったきっかけを教えて下さい。
大まかなところ、窓の杜に書いてあるとおりです。他人にプログラムを公開しようと思ったきっかけは、高校の文化祭で友人に声をかけられたからでして、これをオンラインに配布しようと思ったのは、予備校時代。本格的にインターネットに公開し始めたのは、大学に入ってすぐの頃です。
4. 継続してソフトを作ろうと思う理由は何ですか?
実際のところ、自分でも良くわからないんですけど、きっと趣味だからでしょう。ゲームが趣味の人に、なんでゲームを続けられるのか…と聞かれても、面白いからとしか言いようがないように、僕もこの世界にとりつかれてしまったため、続けているに過ぎません。ただ、これではあまりきれいな回答になっていませんから、もうちょっと気の利かせた回答にしました。
5. 影響を受けたソフトはありますか。
誠に勝手ながら、「1秒以内」を紹介させて頂きました。実際、なんかの雑誌に付いてきたこのソフトを動かしたとき、本当に唖然としましたからね。
6. お作りになったソフトの中で一番自信のあるものはどれですか。
作ったソフトの数はジョークソフトの方が多いので、自信作もジョークソフトの方にあります。ま、INASOFTの本質ってジョークソフトでしょうから。
7. 他の作者さんのオンラインソフトのなかで、オススメのソフトはありますか。
ここでは窓の手を御紹介させて頂きました。基本的に、いじくるツールに存在しない機能で窓の手に存在する機能は、私に実現要望を出すのではなく、窓の手を利用することによって解決しましょう。実際、作者には得意・不得意とする分野があるわけで、私に実現要望を出されても困ることがあります。また、他のソフトで機能として動いているものをこっちで使っちゃうと、なんかパクっているようで嫌ですし。
8. 今後、オンラインソフトはどうなっていくと思いますか。
これについては、同じ窓の杜のひぐちたかしさんがかたられているようにオンラインソフトを取り巻く環境が変わってしまうことによって、作者の置かれている環境が悪化し、それによってオンラインソフトが影響を受けてしまうのではないかと思っています。
どうも、作者とサポートセンターを間違えて、何でもかんでもメールをする人がいるんですが、私はサポートによってお金は得ていません。趣味を満足しているだけです。ヘルプやマニュアルを読んで解決できる事柄は、そっちで解決して欲しいもんですし、最近はインターネットで何でも調べられる時代になったのですから、検索エンジンなどを活用してWebで調べてもらいたいものです。
というか、Windowsの不具合やら他ソフトの不具合や説明要求までこっちに回されるのはわけわかりません。ソフトの不具合や説明要求は、そのソフトの開発元やサポートセンターに問い合わせるのが筋というものですし、こっちは日常のほんのひとときを利用してサポートをしているわけですから、何でもかんでも答えていたら睡眠時間が無くなって過労死します。
配布手段についても語ったのですが、まぁ、今後はインターネット接続が当たり前になってくるでしょうから、雑誌などのCD-ROMでの添付は少なくなると思います。というか、誤収録が多いので、誤収録をする雑誌はとっととなくなって欲しいです。
だいたい、作者名がアドビシステムズのいじくるツールだとか、メモ帳の文字数制限を解除するいじくるツールだとか、どっから連れてきたんだろうという情報はなんなんでしょう?
さらに、同じソフトの新バージョンと旧バージョンの両方の収録願いを出してくるところとか、一体ソフトの管理をなんだと思っているんだか…という編集部もありますから、ユーザーが苦情をこっちに寄せてくることもあって困るんですよ。だいたい、収録本数が3,000だとか5,000だとかを競い合うのはVectorだけで十分です。他社がそれをやっても、間違いが多くなるだけ。5,000本収録して、そのうち500本が誤収録という現状では、もうやってられません。
さてと、そこら辺に関して、こちらから逆質問をしてみました。
●最近の本数至上主義のオンラインソフト収録誌について、どう思いますか?
私も、前はそういうのを担当していたことがあるのですが、一週間で20〜30本のソフトのレビューを書かなければならないということになるので大変です。
というわけで、一番のしわ寄せは、作者と雑誌会社の板挟みに合う編集部の方々にいっているようです。おそらく、こんなに世の中にオンラインソフト収録誌が出回っていることから、オンラインソフト収録誌は儲かるんでしょうね。なにせ、ニュースソースはネット上に転がっていますし、ネタが尽きる日は絶対に来ません。作者の元に見本誌を送り届けるというリスクは発生しますが、オンラインソフトの本数の数字に目のくらんだ読者がどんどん買っていってくれますから、最終的には利益が上回るのでしょう。
オンラインソフト収録誌に誤収録が多いことは作者には分かるんですが、ユーザーにはわからないでしょう。ユーザーは間違った情報を信用して(例えば、いじくるツールの作成元をアドビシステムズだと誤って理解して)しまいます。それが間違いだとも気づかずに。
その苦情は作者の元に寄せられます。ユーザーが誤収録を誤収録と気づければ、きっと誤収録の多いオンラインソフト収録誌は減って、優秀な雑誌だけが残り、またソフトの入手手段はインターネットからというのが増えるでしょう。
9. あなたのソフト利用者に望むことはなんですか?
まぁ、大半のユーザーの方は、まともに利用されていると思いますが、うち 0.01% ほどが、勘違いした質問を投げかけていらっしゃるんだと思います。例えば、エクセルのインストール方法を僕に尋ねたり…。
10. ソフトを作ってみたい人、ソフト作者になりたい人へのアドバイスをお願いします。
キーボードを用いたユーザビリティの確保と、知的所有権関係の法律くらいは一通り勉強しておけ、という、そんなところですかね。窓の杜に書いてあるとおりです。
11. 今後、窓の杜に望むことはありますか。
窓の杜であった間違いはOS versionの表記ミスですね。以前、すっきり!! デフラグが Windows NT で使えないというメールをユーザーからいただいたことがあるのですが、よく聞いてみたところ、窓の杜からダウンロードしてきたとのこと。窓の杜では、なぜかデフラグの付属していないWindows NTにまで「すっきり!! デフラグ」が対応しているように書いてあり、それを見て勘違いされた方がメールを出してくれたようです。
あと、取材の時には言わなかったんですが、あとでメールでお送りしたことに「編集部からの視点でのオンラインソフト観もあると面白い」というのがあります。実際、作者とユーザーの板挟みに合うことはしばしばあるでしょうから、そういったこととか、あと、作者から無理難題を押しつけられることはないのかなぁ…とか。
12. 読者のみなさんに一言。
ここまで来て思ったんですが、窓の杜に対しては「読者」という印象ではなく「ユーザー」という印象を持っています。まぁ、毎日更新される読み物を公開しているわけですから、「読者」となるわけです。
そういえば、作者自身も、情報提供者でありながら、読者にもなりうるわけですので、この「読者のみなさんに一言」というのは、あくまでユーザーだけに語りかけるのではなく、作者を含めたあらゆる層の読者に語りかけるわけですね…。
こう考えると、あのときの回答はちょっと論点をハズしていたかなぁ…とか思います。
というわけで、質問が終わりまして、今度は写真撮影等に移りました。キーボードの写真をとることになったのですが、これまでの取材の経験から、キーボードは縦にしてから写真を撮るというコツがあるのだそうです。
すべての取材が終了後、駅に向かう途中、ハンバーガーショップによって雑談等をしたんですが、今回の記者の方、例の中華ロボット「先行者」の音を携帯電話から鳴らしていました。しかも、画像&歌詞付き。あと、最近流行のゴルゴ13の「吉野屋」について少々語ったりしました。編集部で大ウケなんだとか。
そうそう。ナビゲータの話になりました。ナビゲータというのは「いじくるツール」のメインウィンドウで解説補助を行うための仕組みのことをいうのですが、元々は「いじくるツール」をさらにコントロールパネルに近づけるために開発し、今ではキャラクタが横に出てくるようなナビゲータも多数登場しています…というか、最終的にはそっちの目的の特化するように作られています。
記者の方達は、取材の助けになるようにと、INASOFTのサイトの一部や、いじくるツールなどの画面を印刷して持ってこられたんですが、そのいじくるツールの画面の横にあったのが「暴言ナビ」です。まぁ、キャラクタの形を取るナビゲータの中で、一番無難なのがそれだったのでしょう。
で、このキャラクタ型のナビゲータを作るに当たって、「何か」の影響は受けていますか?との質問を受けましたが、大いに受けています。しかも、ベースプログラムを僕が書き、キャラクタを他人が作るという構図は、まさにembryoとゴースト/シェルの関係です。ここで、ようやく機能の話と繋がってくるんですが、今年の6月あたりから、こういうのをメインとする計画が進んでいます。
INASOFTでは分散プロジェクト化計画と呼んでいるんですが、昨日もお話ししたとおり、ゲームを共同で開発するなどの場合、十分な時間が取れているならまだしも、今のINASOFTの各メンバーが置かれている状況を考えると、高確率で失敗することになります。これは、一つのプロジェクトに対して、各分野に各人員を割り当てているため、一人が欠けると必要な部品が欠けるわけで、そのままプロジェクト全体が落ちてしまうからです。
というわけで、今後INASOFTで共同開発を行うためには、一人が欠けても問題がないような開発方法を取らなければなりません。そのテストケースとして実施されたのが「ナビゲータ」の多人数開発でして、あれだったら、一人が欠けても、全く問題なく他の開発が完了できます。
そういうわけでして、今後何か開発を行うときは、この形式を取ることになると思うんですが、現在、これをゲームに適用できないかどうか、研究中です。
さて、50万ヒットも近づいてきたことですし、次回は最終回というわけで、今後のことと、お願いしたいことを書く予定です。
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