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スクリプトでキーボードシミュレートを自由にカスタマイズするためのFR-Script解説

スクリプト入力画面(FR-Script入力画面モード)

キーボードシミュレートするキーや文字列をスクリプト指定で制御するための機能です。

入力モードを選択するラジオボタンで「スクリプト入力モード」を選ぶと、入力した文字列がスクリプト(FR-Script)として扱われ、「入力開始」ボタンの押下でスクリプトが実行されるようになります。

なお、スクリプトが無限ループするなどして完了しない場合、「中止」ボタンを押すと中止できます。本プログラム自体が終了した場合は、スクリプトを実行しているスレッドを強制終了します。
スクリプト入力モードを利用する場合は、「入力を○○回繰り返す」の指定は無視されます。ループ制御はスクリプト内で指定してください。

文法ルールは、「いじくるつくーる」に搭載されていたR-Scriptと似たようなものとなっており、軽量版です(FR-ScriptのFはFeatherの略です)。詳細な文法解説は後述します。

スクリプトのサンプル

以下に、FR-Scriptのサンプルを示しますので、これを参考に独自の動きを構築してみてください。

(1) ランダムな数字を3文字入力する。

 KeybdEvent()は指定された仮想キーコードを押し離しする組込関数であり、第2引数は、キーボードを 1 = 押す、0 = 離す ことのシミュレーションを意味します。
 その他の組込関数は、スクリプト仕様の関数リファレンスをご参照ください。

srand(GetCurrentSecond());
i = rand() % 10
KeybdEvent(VK_0+i, 1)
KeybdEvent(VK_0+i, 0)
Sleep(20)
i = rand() % 10
KeybdEvent(VK_0+i, 1)
KeybdEvent(VK_0+i, 0)
Sleep(20)
i = rand() % 10
KeybdEvent(VK_0+i, 1)
KeybdEvent(VK_0+i, 0)
Sleep(20)

(2) Aを10回押す。

 KeybdEvent()で利用できるキーコードは、仮想キーコードと特殊入力一覧を参照してください。

i = 0
while(i < 10) {
    CB.SetWindowTitle("進捗:"+i*10+"% - キーボードシミュレータ")
    KeybdEvent(VK_A, 1)
    KeybdEvent(VK_A, 0)
    Sleep(20)
    ++i
}
次の書き方もできます。
for(i=0, i<10, ++i) {
    CB.SetWindowTitle("進捗:"+i*10+"% - キーボードシミュレータ")
    KeybdEvent(VK_A, 1)
    KeybdEvent(VK_A, 0)
    Sleep(20)
}

上記のサンプルで使われているコールバック関数 CB.SetWindowTitle(s) は、ウィンドウタイトルをsで指定した文字列に設定します。逆に、ウィンドウタイトルを取得するには、コールバック関数 CB.GetWindowTitle() を使います。

// 現在のウィンドウタイトルをメッセージボックスに表示する
TextOut(CB.GetWindowTitle())

(3) 「管」の文字を10回入力する。

 SendInputUnicode() は、指定された1文字をアクティブなプログラムに流し込む組込関数です。

i = 0
while(i < 10) {
    SendInputUnicode("管", 1)
    SendInputUnicode("管", 0)
    Sleep(20)
    ++i
}
次の書き方もできます。
for(i=0, i<10, ++i) {
    SendInputUnicode("管", 1)
    SendInputUnicode("管", 0)
    Sleep(20)
}


FR-Script スクリプト仕様

FR-Scriptは、数値と文字列を直感的に扱える軽量なスクリプト言語です。コールバック(CB)を利用して、スクリプト実装元のプログラム機能を呼び出す他、時刻取得・乱数の取得・Windows APIを利用したダイアログ表示や環境変数操作にも対応しています。

1. 基本仕様

・変数とデータ型

変数名および後述の関数名は、アンダーバー(_)またはアルファベットで始まり、数字・アンダーバー(_)・アルファベットが続くというルールで付けます。下位互換性のために最後に$を付けることもできますが、現在では特に意味を持ちません。英大文字・小文字を区別しません。特に宣言などは必要なく使用できます。すべての変数はグローバル変数となります。

代入可能な型は、数値、文字列、およびこれらの配列です。配列の添え字は[n]で表します。n0以上の数値です。変数の初期値は0となります。

配列は、x[n] = p の形で代入を行うことで、代入と共に、0n を添字が使える配列が準備されます。

初期代入変数としてTRUE=1, ISNT=1, YES=1, MAXINTEGER=2147483647, MININTEGER=-2147483648, VK_***(仮想キーコードの各値) があります。英大文字・小文字は区別されません。これらと同じ名前の変数に代入しようとすると、代入した値が優先されます。

CB、制御文で使用するキーワードなどは、変数名としては使用できません。

・即値

 基本的に数値は10進数で指定します。32bitで表現可能な範囲(MININTEGERMAXINTEGER)を扱えます。0xで始まると16進数、0bで始まると2進数が指定できます。

・文字列リテラル

 ダブルコーテーション "..." またはシングルコーテーション '...' で囲みます。

 スクリプトの処理系は、外部とのやり取りには文字コードにUTF-16LEを用いますが、内部的には文字コードにUTF-8を用います。

・コメント

 #, //, ; で始まる行は、行末までコメント(何も行わない)となります。



2. 演算子

演算子動作
+数値同士は加算、文字列が含まれる場合は連結します。
-数値同士を減算します。
*数値同士を乗算します。
/数値同士を除算します。0で割るとエラーになり、処理を停止します。
%数値同士を除算した余りを求めます。0で割るとエラーになり、処理を停止します。
**x**yで、xy乗を計算します。x**0(0**0を含む)は1になります。
=変数代入を行います。
+= , -=加算・減算しつつ変数代入を行います。
1増加・1減少させたい場合の書き方として、a++, a--,++a,--aという書き方もできます。
ただし、a++, a--の場合は、加算・減算前の値が評価結果となります。
<< , >>左シフト、右シフト。
| , &ビットOR, ビットAND。
*= , /= , %= ,
<<= , >>= ,
|= , &= , ^= ,
**=
各演算を行いつつ変数代入します。
?:条件演算子。(cond) ? t_expr : f_expr の形式で用いて、condが真ならばt_exprが評価され結果となり、偽ならばf_exprが評価され結果となります。
例: b = (a==5)?3:7 … a=5ならば3が、a≠5ならば7がbに代入される。
! , ~論理否定, ビット否定。
|| , &&if文の中で条件式をOR, ANDする場合に使用。
== , !=比較。型が異なる場合は文字列に変換して比較します。
=== , !==厳密な比較。型が異なる場合は不一致とみなします。
< , > , <= , >=数値は大小比較、文字列は辞書順で比較します。型が異なる場合は偽となります。
(...) 優先順位を高めて式を評価します。
関数名() 組込関数(後述)を呼び出します。
CB.関数名() 呼び出し元アプリケーションへのコールバック関数呼び出しです。
呼び出し元アプリケーションごとの独自の機能を提供できます。
(例:マウスのお供…マウスのそばに表示する文字列を決める機能、CPU利用率等の情報の取得機能の提供等)

計算結果がオーバーフローしてもエラーにはなりません。


3. 制御構造 (IF-ELSE, WHILE, FOR, REPEAT-UNTIL, EXIT)

条件分岐は IF - ELSE IF - ELSE を使用します。
IFの後ろの式が真の場合は直後のブロックを実行し、偽の場合はELSE IFの式を評価し、…、いずれの条件も真にならなかった場合はELSEの後ろのブロックを実行します。ELSE IF, ELSEのブロックは省略可能です。

if (score >= 80) {
    msg = "合格!"
}
else {
    msg = "がんばりましょう"
}

繰り返しは WHILE を使用します。WHILEの後ろの式が真の状態の場合に、後ろのブロック内を実行します。ブロックの最後まで実行すると、再び式の評価が再び行われ、…、とループします。WHILE(TRUE)と書くと無限ループになりますが、WHILE(TRUE) の特別な書き方として LOOPという書き方も可能です。

// i=0〜9の間ループする
i = 0
while(i < 10) {
    TextOut("" + i)
    ++i
}
// 無限ループになります
i = 0
loop {
    TextOut("" + i)
    ++i
}

繰り返しは FOR を使用することもできます。FOR (式1 , 式2 , 式3)の形になります。最初に「式1」が評価(変数初期化を想定)され、式2が真の状態の場合に、後ろのブロック内を実行します。ブロックの最後まで実行すると、式3(変数のインクリメントを想定)が評価され、再び式2の評価が再び行われ評価結果が真ならば、…、とループします。
なお、式1〜式3は省略することができ、式2を省略すると常に真(無限ループ)となります。

// i=0〜9の間ループする
for(i=0, i<10, ++i) {
    TextOut("" + i)
}
// 無限ループになります
i=0
for(,,) {
    TextOut("" + i)
}

for直後の括弧内の式は、C言語のようなセミコロン区切りではなく、カンマ区切りとなります。

WHILE, LOOP, FOR から抜けるには、式の評価が偽になる場合の他、BREAK を使います。条件評価にすぐに戻る場合は CONTINUE を使います。

i = 0
loop {
    TextOut("" + i)
    ++i
    // 現在時刻の秒の部分が30を超えたらループを抜けます
    if (GetCurrentSecond() > 30) {
        break
    }
}
TextOut("ループを抜けました")
i = 0
while(i < 100) {
    TextOut("" + i)
    // 現在時刻の秒の部分が30未満の時は、++iを実行せずに条件評価まで戻ります
    if (GetCurrentSecond() < 30) {
        continue
    }
    ++i
}
i = 0
while(true) {
    TextOut("" + i)
    // 現在時刻の秒の部分が30を超えたらループを抜け、スクリプト自体も直ちに終了します
    if (GetCurrentSecond() > 30) {
        exit
    }
    ++i
}
TextOut("ここには来ません")

ループ継続判断を後から行う方式として、REPEAT-UNTIL を使用することもできます。まずはブロック内の実行が行われ、その後に行われる式の評価が真ならばループから抜けます。

// i=0〜5の間ループする
i = 0
repeat {
    TextOut("" + i)
    ++i
} until (i == 5)

スクリプトの終端に達するか、EXITが実行されると、スクリプトを終了します。既定では、変数はすべてクリアされて、次回実行時には残りません。必要な場合は後述の DEFINE("KeepVar",1) で変数のクリアが行われないようにするか、setenv(), getenv()を使って環境変数へ退避してください。環境変数は、プログラムの実行中は残ります。

制御文で使われるキーワードは、英大文字・小文字は区別されません。



4. 組込関数リファレンス

4-1. 制御・日時・乱数

関数名説明
Sleep(n)nミリ秒だけスクリプトの処理を停止します。0を指定すると、他のスレッドに一瞬だけ処理を譲ってすぐに戻ります。
GetCurrentYear()
GetCurrentMonth()
GetCurrentDay()
GetCurrentDayOfWeek()
GetCurrentHour()
GetCurrentMinute()
GetCurrentSecond()
GetCurrentMilliSeconds()
現在のローカル日時の、年・月・日・曜日・時(24h表記)・分・秒・ミリ秒を返します。
曜日は、0=日曜日, 1=月曜日, … , 6=土曜日を意味します。
ミリ秒とは、1000ミリ秒=1秒です。
srand([n])数値nで疑似乱数を初期化します。nを省略した場合は、OS起動時からの経過時間(ミリ秒)を使います。
rand()疑似乱数を返します。
GetFR_ScriptVersion()FR-Scriptのバージョン番号を数値で返します。(ver.X.YY.ZZXYYZZ)
DEFINE(item, n)インタプリタの動作設定です。文字列itemで示される項目について設定します。
DEFINE("MustVarDef", 1) … 未代入の変数が参照されたらエラーにします。
DEFINE("KeepVar", 1) … スクリプト終了時に変数をクリアしません。

4-2. 文字列・変換関数

関数名説明
strlen(s)文字列sのバイト数を返します。
strupr(s)アルファベットを大文字に変換した文字列を返します。
strlwr(s)アルファベットを小文字に変換した文字列を返します。
strstr(s, t)文字列sの中から文字列tを探し、見つかった位置(バイト)を返します。見つからなかった場合は-1を返します。
strstri(s, t)strstr()の英大文字・小文字を区別しない版です。
strcmp(s, t)文字列sと文字列tを比較し、同じならば0、辞書順でsの方が小さければ負の数、辞書順でsの方が大きければ正の数を返します。
strcmpi(s, t)strcmp()の英大文字・小文字を区別しない版です。
left(s, n)先頭から n バイト抜き出します。
right(s, n)末尾から n バイト抜き出します。
mid(s, n, m),substr(s, n, m)
substring(s, n, m)
n バイト目から m バイト抜き出します。
toStr(n)数値を10進数文字列に変換します。
toStr16(n), toStr2(n)数値を16進数文字列, 2進数文字列に変換します。
toInt(s)文字列を数値に変換します。
GetAsciiCode(s, n)文字列sのnバイト目の文字コードを返します。nが範囲外の場合は-1を返します。
AsciiCode(n)文字コードnの1バイトからなる文字列を返します。
Replace(s, r1, r2)文字列sの中からr1を探し、r2に置換した文字列を返します。
PadLeft(s, n[, t])文字列sn桁以上になるように、文字列の左側に文字tを補完した文字列を返します。tを省略した場合はスペースとなります。
PadRight(s, n[, t])文字列sn桁以上になるように、文字列の右側に文字tを補完した文字列を返します。tを省略した場合はスペースとなります。
TrimLeft(s[, t])文字列sの左側から、tで指定された文字群を取り除いた文字列を返します。tを省略した場合はスペースとなります。
TrimRight(s[, t])文字列sの右側から、tで指定された文字群を取り除いた文字列を返します。tを省略した場合はスペースとなります。
ConvChar(s, f)文字列sの中の文字について、fで示される特定の変換を行います。fはビットごとのフラグであり、次の意味を持ちます:
CC_HIRA_KATA   (0x00000010) … ひらがな→カタカナ … ひらがなを対応する全角カタカナに変換します。
CC_KATA_HIRA   (0x00000020) … カタカナ→ひらがな … 上記の逆操作です。
CC_KATA_FL_HF  (0x00000040) … カタカナ:全角→半角 … 全角カタカナを、対応する半角カタカナに変換します。ただし、小さい「ヮ」については対応する半角文字が存在しないため、大きい「ワ」に対応する半角文字に変換します。
CC_KATA_HF_FL  (0x00000080) … カタカナ:半角→全角 … 上記の逆操作です。
CC_ALPHA_FL_HF (0x00000100) … 英字:全角→半角 … 全角アルファベットを対応する半角アルファベットにします。
CC_ALPHA_HF_FL (0x00000200) … 英字:半角→全角 … 上記の逆操作です。
CC_NUM_FL_HF   (0x00000400) … 数字:全角→半角 … 全角数字(0〜9のみ。丸で囲ったりしたものや漢数字・ローマ数字などは対象外)を対応する半角数字にします。
CC_NUM_HF_FL   (0x00000800) … 数字:半角→全角 … 上記の逆操作です。
CC_SYM_FL_HF   (0x00001000) … 記号:全角→半角 … 下記の全角記号を、対応する半角記号に変換します。→ ! ” # $ % & ’ ( ) * + , − . / : ; < = > ? @ [ ¥ ] ^ _ ` { | } 〜 「 」 。 、
CC_SYM_HF_FL   (0x00002000) … 記号:半角→全角 … 上記の逆操作です。
CC_FALPHA_UP_LO(0x00004000) … 英字(全角):大文字→小文字 … 全角アルファベットの大文字を、対応する全角小文字に変換します。
CC_FALPHA_LO_UP(0x00008000) … 英字(全角):小文字→大文字 … 上記の逆操作です。
CC_HALPHA_UP_LO(0x00010000) … 英字(半角):大文字→小文字 … 半角アルファベットの大文字を、対応する半角小文字に変換します。
CC_HALPHA_LO_UP(0x00020000) … 英字(半角):小文字→大文字 … 上記の逆操作です。
CC_CTRL_ESC    (0x00040000) … コントロールコード可視化(エスケープ文字) … コピーされた文字列の中にコントロールコード(NULL文字除く)があったら、C言語方式の記法に置き換えます(\, ", 'はそのまま)
CC_ESC_CTRL    (0x00080000) … コントロールコード化(エスケープ文字利用) … 上記の逆操作です。つまり、文字列にコントロールコードを埋め込みます。
CC_CTRL_CARET  (0x00100000) … コントロールコード可視化(キャレット記法) … コピーされた文字列の中にコントロールコード(NULL文字除く)があったら、^A 〜 ^Z の記法に置き換えます(^ 自体はそのまま)
CC_CARET_CTRL  (0x00200000) … コントロールコード化(キャレット記法) … 上記の逆操作です。つまり、文字列にコントロールコードを埋め込みます。
CC_TAB_4SP     (0x00400000) … TAB→4スペースに変換 … TABを4桁単位のスペースに置換します。
CC_TAB_8SP     (0x00800000) … TAB→8スペースに変換 … TABを8桁単位のスペースに置換します。
Regex_Match(s, r1 [, opt])文字列sが、正規表現r1にマッチしたら1を返し、マッチしなければ0を返します。optに "i" を指定すると、英大文字・小文字を区別しなくなります。
Regex_Replace(s, r1, r2 [, opt])文字列sの中から、正規表現r1にマッチする箇所を探し、文字列r2に置き換えた結果の文字列を返します。opt"i" を指定すると、英大文字・小文字を区別しなくなります。
Regex_Search(s, r1 [, opt][, startpoints_array, length_array])文字列sの中から、正規表現r1にマッチする箇所を調べ、マッチした個数を返します。opt"i" を指定すると、英大文字・小文字を区別しなくなります。
startpoints_array, length_arrayは、詳細な結果を得たい場合に、結果を格納する配列変数の名前を文字列として指定します。
startpoints_arrayには、マッチする部分までのバイト数、length_arrayには、マッチする部分の長さが、それぞれ見つかった順に配列の要素として格納されます。

4-3. 配列

関数名説明
ArraySize(a), Len(a)文字列aで示される変数名の配列の、要素数を返します。(例:ary[5]=1として確保 ⇒ ArraySize("ary")6を返す)
MultiLineToStringArray(a)文字列aで示される変数名の複数行文字列を、行ごとの配列に変換します。
ArrayToMultiLineString(a[, crlf])文字列aで示される変数名の文字列配列を、複数行文字列変数に変換します。crlfには改行コードを指定できます。省略時は "\r\n" です。
SortArray(a)文字列aで示される変数名の配列(文字列を想定)を昇順ソートします。
SortArrayDesc(a)文字列aで示される変数名の配列(文字列を想定)を降順ソートします。
UniqArray(a)文字列aで示される変数名の配列(文字列を想定)をuniq(連続した重複文字列を除去)します。
DelEmptyArray(a)文字列aで示される変数名の配列(文字列を想定)の中に空文字列があれば、その要素を除去し、配列を減らします。

4-4. システム・UI関数

関数名説明
getenv(name)環境変数の値を取得します。
setenv(name, value)環境変数nameに値valueを設定します。
環境変数の設定はこのプログラム内のみで有効であり、他のプログラムには影響しません。
また、環境変数は、スクリプト終了後も維持され、呼び出し元となるプログラム終了後に消滅します。
TextOut(msg[, title])メッセージボックスを表示します。
Question(msg[, title])はい(戻り値=1) / いいえ(戻り値=0) の選択ダイアログを表示します。
Question_OkCancel(msg[, title])OK(戻り値=1) / キャンセル(戻り値=0) の選択ダイアログを表示します。
Question_YesNoCancel(msg[, title])はい(戻り値=1) / いいえ(戻り値=0) / キャンセル(戻り値=-1) の選択ダイアログを表示します。
Error(msg[, title])
Warning(msg[, title])
Information(msg[, title])
エラー(×),警告(!),情報(i)アイコン付きのメッセージボックスを表示します。
MessageBeep(n)システムの一般的な警告音に定義されたサウンド等を鳴らします。
(n:0…一般警告音, 0x10…エラー音, 0x20…問合せ音, 0x30…警告音, 0x40…情報音)
いずれも、鳴らせない場合は一般警告音またはビープ音が鳴ります。
SetClipboardText(text)クリップボードにtextを設定します。成功した場合は1、失敗した場合は0を返します。
GetClipboardText()クリップボード内容がプレーンテキストとして読み取れれば、その内容を返します。失敗した場合は空文字列を返します。
GetSystemMetrics(n)GetSystemMetrics APIを、与えられた引数で呼び出し、その結果を返します。
(例:n=67…セーフモード起動時は116…プライマリモニタの横幅(ピクセル単位)17…プライマリモニタの高さ(ピクセル単位)
  19…マウスが接続されていたら175…ホイール付きマウスだったら1、0x1000…リモート接続状態ならば1)
GetActiveWindowTitle()現在アクティブなウィンドウのタイトルを取得し、その内容を返します。権限不足などで取得に失敗した場合は空文字列を返します。
取得した文字列が空文字の場合もあるため、必ずしも空文字が失敗を意味するとは限りません。

4-5. マウス・キーボードイベント関数

関数名説明
GetCursorPosX()現在のマウスカーソルの座標(x, y)のうちxを返します。
GetCursorPosY()現在のマウスカーソルの座標(x, y)のうちyを返します。
SetCursorPos(x, y)マウスカーソルの位置を座標(x, y)に設定します。
MoveMouse(dx, dy)マウスカーソルを右に dx、下に dy 移動させます(ミッキー単位)。左・上に移動したい場合は、負の値を指定します。
MouseWheel(n)マウスホイールを n だけ回転させたことにします。
MouseButtonLeft(p)
MouseButtonRight(p)
MouseButtonMiddle(p)
それぞれマウスの左ボタン・右ボタン・中央ボタンが、p = 1:押し、p = 0:離し したことにします。
MouseButtonX1(p)
MouseButtonX2(p)
マウスのX1・X2が、p = 1:押し、p = 0:離し したことにします。
X1・X2ボタンは、ブラウザの「戻る」「進む」が割り当てられることが多いボタンです。
KeybdEvent(vkeycd, p)vkeycdに指定した仮想キーコードのキーについて、p = 1:押し、p = 0:離し します。vkeycdには、VK_***の指定が利用できます。
SendInputUnicode(c, p)cで指定した文字(Unicode 1文字)について、p = 1:押し、p = 0:離し します。
GetKeyState(c)cで指定した仮想キーコードのキーの状態を返します。負の値の時にはキーが押されていることを意味します。
VK_NUMLOCKなどのトグルキーの場合は、ONの状態で最下位ビットが1になります。
GetIMEState()現在アクティブなウィンドウでIMEがONならば1、そうでないなら0を返します。状態取得の過程でエラーが発生した場合は -1 が返ります。
アクティブなウィンドウに対する権限が不足する場合など、必ずしも正しい情報が得られるとは限りません。
SetIMEState(p)現在アクティブなウィンドウでIMEの状態の変更を試みます。p = 1:ON、p = 0:OFF です。
アクティブなウィンドウに対する権限が不足する場合など、必ずしも設定が成功するとは限りません。戻り値が正確な成否を表すとも限りません。
GetKeyInputDeviceList(a)現在接続されているすべてのキーボードデバイス名を取得し、文字列aで示される変数名の配列(文字列配列)に格納します。
例:GetKeyInputDeviceList("keybdlist") … 配列keybdlistに、キーボードデバイス名が格納されます。

[...] … 省略可能な引数であることを示します。
組込関数名の英大文字・小文字は区別されません。
下位互換性のため、組込関数名の後ろに$をつけることができますが、現在では単に無視されます。



5. ユーザー定義関数

// ユーザー定義関数
func get_sum(a, b, c) {
    d = a + b + c
    return d
}

// rに6が代入される
r = get_sum(1, 2, 3)

FUNCキーワードから続く一連のブロックでユーザー定義関数を定義できます。関数名の命名ルールは変数名と同じです。英大文字・小文字は区別されません。RETURNで関数から抜けるとともに、結果としての値を返却できます。

関数内で使われる変数であっても、グローバルスコープの扱いとなりますが、引数は、この関数内のみのローカルスコープとなります。

呼び出し時の引数の数と、関数定義時の引数の数が違う場合は、少ない方が有効となります。引数には数値・文字列を指定できます。配列は指定できません。
ユーザー定義関数から、自身または別のユーザー定義関数を呼び出すこともできますが、呼び出しが重ねられる回数は512回に制限されます。それを超えるとエラーになります。


6. サンプルコード

// ユーザーへの挨拶と環境変数の表示
user = getenv("USERNAME")
IF (Question(user + "さん、環境を表示しますか?", "確認")) {
    path = getenv("PATH")
    Information("PATHの内容: " + left(path, 50) + "...", "システム情報")
}


7. その他


デバッグのヒント:
 構文エラーがある場合や、ゼロ除算・関数名が見つからないなどの場合は、エラーが発生した行番号がメッセージダイアログで表示されます。
 エラーにならないバグの解析には、TextOut()MessageBeep()を活用してください。

FR-Scriptについて:
 このスクリプト言語は、いじくるつくーる(Rnsf ver.7)に搭載されていたR-Scriptの軽量版となります。GOTO, GOSUB,ラベル などの一部機能や、大部分の関数(ファイル・レジストリ操作系・ダイアログ構築系・DLL呼び出し等)は省かれています。一方で、キーボード・マウス操作のシミュレート、クリップボード(テキスト)操作を実現する組込関数の利用や、コールバックによるスクリプト呼び出し元アプリケーションによる機能提供が可能です。

FR-Scriptの初期構築、このマニュアルの初期作成について:
 FR-Scriptのインタプリタの初期構築、および、このマニュアルの初期作成は、生成AIによるプログラミング手法の確立を目的に、テキストで書かれた文法書を、生成AIのGeminiに渡して作成したコード(lex, yacc, C++)をベースに、作者の手により手直し、あるいは、生成AIとの相談による修正を経て、作成されました。極めて素早い期間での構築が可能となりました。


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