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2019. 1. 6
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管理人のふたこと Tweet

スマホ/タブレット全盛時代のPCフリーソフトの作り方を考えねば



公開日:2019/01/06

最近、自作フリーソフトの質問を受け付けていて、ちょっと思うことがありました。

ここ最近は、「PCを使う人が激減」「スマホ/タブレットを使う人が激増」という傾向があることは、皆様も既にご存じの通りかと思います。
これら2つが合わさってやっかいな状況が生じているような気がしています。

まあ、多くの場合、PCを使わないとは言ってもプライベートの範疇の話であって、例えば仕事の場合はPCを使わなければならない人も多くいるかと思います。スマホ/タブレットは使い慣れていて、すなわち、スマホ/タブレット流のユーザーインタフェース(操作感)には慣れていて、インターネットにも慣れているけれど、PCについては使い方がよく分からない、でも、使わなければならない、という状態です。

この場合、スマホ/タブレット流の使い方でPCを使おうとして、トラブルを発生させてしまう状態が起こるのではないかと考えています。ここ最近聞いたトラブルは、次のようなものでした。

等々。

スマホ/タブレットの使い方には詳しいためか、Webフォームなどから質問を送ることは造作もないことなのですが、とにかくPCのことはよく分かっていないため、Windowsのバージョンも分からないし、基本的な操作方法もわからない。一般的にフリーソフトに手を出しそうなレベルの人であれば『常識的』に知っていそうなこともわからない。各アプリケーションの設定変更は、「コントロール パネル」か「設定アプリ?」かなんかから、集中管理できると思っている、とか。(iPhoneでは「設定」アプリから各ソフトの基本的な設定を管理できるので)

ちなみに前者の質問(インストール版の存在しない云々…)について、どういう事情でそういった動作になってしまうのかというと、そもそもスマホやタブレットを使用している人にとっては、「インストール版が存在しないソフトウェア」という概念が理解できなかったりします。アプリとはGooglePlayとかAppStore的なところからダウンロードでき、画面をタップして認証すれば自動的にインストールされ使用開始できるようになることが当然であり、当たり前であり、それ以外のアプリ導入に関する概念がこの世に存在していることを知らない。

なので、「zip版しか公開していない、インストール版は存在しない」と教えても、それで何を言われているのか、よくわからない、ということになります。だってダウンロードして「開く」を押したら、何かが開いたじゃないか、アンタが作ったアプリが動いたんだろ?となります。

実際のところは、zipファイルをダウンロードして「開く」と、最近のエクスプローラはzipファイルの中身のファイル一覧を表示してくれます。ユーザーはそれを見て、「インストールしたアプリが何かしたが、何が起きているかよくわからない」のような事態が生じます。なにせ、スマホだったらそれだけでアプリが利用可能になるはずですからね。

zipファイルを開くだけのエクスプローラ

かつて、私のサークルの仲間で、「インストーラを伴うアプリケーションは、裏で何をやっているのかわからないから=怪しいから使いたくない」と言っている人がいました。
私と同じフリーソフト作者でも、「インストーラを配布しているのは作者のかっこつけであり、本来は不要なはずのものである。インストーラであることを目にしただけで使用をやめてしまうユーザーがいるはず」という主張をしていました。
私も、学生の頃はそんな感じの思いを抱えていました。

ただ、実際のところ、PCに詳しくない人というのは、zip版を渡されても何をしたら良いのかわからないことになります。そういった人は、zip版以外を渡されることで、使用をやめてしまうユーザーということになります。

前述の「インストーラであることを目にしただけで使用をやめてしまうユーザーがいるはず」という主張に関しては、学生時代の私にとってだったら正しいのですが、PCに詳しくないユーザーにとっては、逆になります。
(PCに詳しくないユーザーを切り捨ててしまえ!という方法もあるのですが、今回はそのことについては考えないことにしましょう)

後者の、タスクバーの通知領域云々…については、PCに使い慣れている人なら『常識的』に知っているであろうアイコンが隠れる仕組みについて、知らない人が増えてしまったというものです。

かつて、多くのメーカー製PCが、初期状態であまりにも多くの常駐物をインストールしていたことから、通知領域に大量のアイコンが表示された状態になっていました。ユーザーに混乱が生じたため、事態を重く見たマイクロソフト社は、あまり使用しないアイコンは隠すようにしました。その後、最近のバージョンのWindowsでは、隠れる動作がデフォルトとなりました。

ただ、Windowsの常駐ソフトウェアを使用している人なら、『常識的』にアイコンが通知領域に表示されることは理解しているはずで、それなのにアイコンが見えなければ、「」「」ボタンをクリックすれば表示されることは『常識的』に知っているはずで、通知領域のアイコンを右クリックすればメニューが表示されて、設定がその中にあるであろうことは『常識的』に知っているはずです。

「<」「<b>▲</b>」ボタンをクリックすれば隠れたアイコンが表示される 表示されたアイコンを右クリックしてメニューを表示して設定を選べば設定が変更できる

ただ、その、カッコ付きの『常識的』な感覚に頼りすぎてしまって、不親切なソフトウェア作りをしてしまっているのではないかと思えてくるのです。なので、その常識を知らない人は使えない。スマホ/タブレットで別の常識に染まってしまった人にとっては、さらに使えない。

その『常識的』は、PCの使用に詳しい人、PCのソフトウェアを使う感覚に優れた人ならば、あまりに「自然」に考えてしまいがちなことなのですが、そういった人は、世の中の多数派ではなかったりします。
PCに不慣れな人、スマホ/タブレットのユーザーインタフェースのみに優れている人を相手にする場合、そういった、PCに詳しい人向けの文脈は伝わらないのです。

スマホ/タブレットのアプリを使用している感覚で、いかに自然に使ってもらえるか、不自然だったとしても、使い方を気づかせてあげるようなユーザーインタフェースをどうやったら作ることができるか。
2019年は、そういったことを考えて実践する1年にしてみたいです。


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